~猫の秘密~
・・・カチッカチッカチ・・・・
時計の音だけが静かな部屋に鳴り響く・・・・・
時刻は2時を少しまわったくらい・・・。
「・・・ふぅ、そろそろ出ないとあの猫がいってた3時に間に合わないな。」
翔が起き上がって苦労して鍵を開けといた窓から外へ出て行く。
「猫ってないいねー。深夜に外に出てもまったく寒くない。」
翔が関心して言う。
「・・・・・中央公園ってなあのめったに人の来ない寂れた公園だよな・・・。
人が来ないのに中央ってな意味がわからん・・・。」
翔は歩きながら無意味な事ばかり考えていた。
*2*
・・・・翔が公園に着いたときには時刻は3時5分前だった・・・。
「・・・・5分前なのに結構いんなー。」
翔が面白いものを見るような目で公園を見渡す。
「おいっ、そろそろカン様が来るぞ。ちゃんと道をあけろ。」
昨日あった猫が突然話しかける。
「えっ?へ?・・・・ああ、道をあけりゃいいのね。」
翔が少し戸惑って言う。
「・・・・・・・あれがカン?・・・様??」
翔が少し経ってから来た真っ白の猫を見ながら言う。
「ああ、・・・21年生きて今じゃ猫十二宮の一匹になっている。」
猫は真剣な顔で言う。
「猫十二宮?・・・・・。」
当然、翔は聞き返す。
「・・・・そんな事も知らないとは。
猫十二宮とは、猫界の中でも優秀な頭脳をもち特別な力が開花した猫に与えられる階級だよ。・・・・そしてカン様は他人の心が読めると言う・・・。」
猫が重い口調で言う。
「心が読める!・・・・まずいんじゃないのか・・それって・・・・。」
翔はあせって言う。
・・・・・・・・それから何時間かが経つ・・・・。
猫の集会も終わりみんな帰っていく・・・・。
「さぁカン様に挨拶してきな・・・。」
そう言うと、猫がカン様を呼びに行く。
「・・・あの・・・はじめまして、・・ポチと言います。」
翔がカン様へ挨拶をする。
「・・・・・・ほう、これは珍しいね。」
カン様がニヤケタ顔で言う。
「・・・珍しい?
(まさかもうバレタのか?)」
翔は少し焦り気味になる。
「・・・あんた・・・あの本を見たのか?」
カン様は全てを悟ったかのように言う。
「・・・本?・・・かけられる者の本・・・・。」
翔はボソと言う。
「やはり・・・あの本を見つけた奴がいたか。
・・・今の生活には満足か?」
カン様が聞く。
「・・・・満足・・・・じゃないかも・・・・。」
翔は言いながら不満がこみ上げてきていた。
「・・・そうか、・・・ならいい事を教えてやろうか?」
カン様は何かをしているようだった。
「是非お願いします。」
翔は即答した。
「・・・・ある場所に、その魔法を解くための本がある。探してみては?」
カン様が言う。
「・・・ある場所とは?」
翔がすぐに聞き返す。
「それはわからない・・・ただ、たぶんお前の身近にあると思うよ。」
カン様はどことなく場所を知っているかのようだった。
「・・・身近なところねぇ・・・・。」
翔は少し混乱していた。
*3*
夜が明け俺は今、朝飯を食べていた。・・・・・
「・・・今日は私、バイトなの。だから家でおとなしくしててね。」
未夢が微笑んで言う。
「・・・・今日は休日だっけ・・・好都合だな。」
翔は何かをしようとしている感じだった。
「じゃあ、行ってくるね。」
未夢がさっさと出て行く。
「さてと、昨日言ってた本でも探してみるか。
・・・普通にまずはこの家だよな。」
翔はさっそく探し始める。
・・・・それから何時間かが過ぎていく・・・・・。
「この家にはないな・・・・
じゃあどこだよ・・・・。」
翔は疲れ果てていた。
「・・・・俺んちか?」
翔はそういうとすぐに自分の家にいった。
「あっ、・・・・なんで窓が開いてんだ?・・・・泥棒か・・。」
翔は自分の家についてから窓が開いてることにすぐ気づいた。
「まぁあっこから入ってみるか。」
翔はさっそく家に入る。
「・・・・なんだ、どこも変わってないじゃん。
・・・・・あ・・・あれってまさか・・・。」
翔は家に入ってすぐに目に入ったものに驚いていた。
そこは自分の部屋だったために余計に驚きを隠せないでいた・・・。
「・・・俺、こんなのしらねーぞ。」
翔は驚きながら言う。
「・・・・・・・かけられた者の本・・・・・。」
翔は本の題名をぼやきながら読む。
「・・・・六方星・・・・しか書いてないし・・・。」
翔はそういいながら本を開けてみる。
「・・・・我、天の使いはここに生きる・・・。我は心の雫により開花され汝の願い叶えんとする・・・・。」
1ページ目にそう書いてあるだけで次のページはまたアルファベットがビッシリと書かれている。
「・・・こんな本いままで見たこともないよ・・・。」
翔は少し戸惑っていた。
「で・・・心の雫ってなんのことだよ・・・」
もう2度目のことなので翔は呑み込みが早かった。
「・・・・わかんねぇー・・・俺このまま猫なのかな・・・・」
翔は突然不安になってきた。
「大体・・・猫のままじゃあいつとなんも話せないじゃん・・・・。」
翔は愚痴を言い始めていた。
「・・・戻りたい・・・戻って色々やりたい事あるのいに・・・・。」
それが翔の本音だった・・・・・。
そして本音が出た瞬間、翔の瞳から涙が出た・・・。
「あっ、・・・」
翔が何か言う間もなく本が動いていた。
そう、翔が気づいた時にはそこはもう翔の知る世界じゃなかった。
「・・・眩しくて何も見えない・・・・あの時とは逆みたいだな・・。」
翔はなんとなく嬉しい様子だった。
「ようこそ我の現実と幻想の谷へ・・・・・・」
そういいながら一人の男が現れた。
「・・・俺の願いを一つ叶えてくれんだろ?」
翔は早く本題へ入りたくて話を進めようとしてる。
「少し違うな・・・キミはこの、かけられた者の本に自分の涙をたらした。それにより私の封印が解けた。そして私は封印をといた者の現実を一つ幻想へと変えるとゆうのが任務なのです。」
謎の男は淡々と説明をする。
「んぁ?・・・・ようは一つだけなかった事にするってことか?」
翔は聞き返す。
「まぁそんなとこですが今までかかわった人の記憶からは消えません。
・・・つまり貴方が猫の姿であった人たちの記憶には貴方の猫の姿はしっかり残ります。」
謎の男は説明を続ける。
「・・・よくわからないけど俺の中だけで幻想になるってことか?」
翔はまた聞き返す。
「そんなとこです。」
謎の男は即答する。
「・・・・ひとつ聞いていいか?お前らはなにものだ・・・。」
翔は突っかかっていたものを切り出す。
「・・・・面白い質問だ・・・。
我は、ファルグス・・・ヌクテメロンにおける4時のデーモンの一人で、審判の鬼神である。・・・っとでも言っておこうか。」
謎の男が微笑しながら言う。
「・・・なら、もう一つの本の奴のことも知ってんだろ?教えてくれないか。」
翔は真剣な顔で言う。
「・・・いいでしょう。
奴はシセラ・・・ヌクテメロンにおける2時のデーモンの一人で、欲望の鬼神である・・・っと言っておけばいいですか?」
謎の男はまた微笑気味に言う。
「・・・・まぁいいか、最初から聞いたところでわからないとは思っていたからな。」
翔は謎の男を睨みながら言う。
「・・・・でっ、汝の願いはなんだ?」
謎の男が本題へ入る。
「・・・・猫の姿をもとに戻してくれ・・。」
翔は当然その願いを言う。
「・・・・・・たやすい事で。」
謎の男がそう言うと一瞬にして辺りは翔の部屋に戻っていた。
そして、翔はすぐさま鏡に走っていった。
「・・・・戻ってる・・・人間に戻ってる。」
翔はかなり嬉しそうだ。
*終章*
翌朝・・・・いつもより早く目が覚めた俺はやっぱりいつもより早く学校へと向かう。
「・・・・早くにでてゆっくりと学校に向かうのも悪くないな。」
翔はのんびりと歩きながら言う。
「・・・あっ!」
翔は前でを歩く未夢に気づいたようだった。
未夢はもの凄く悲しげな顔をしていた・・・・・・。
「・・・・おいっ、なにションボリしてんだよ。」
翔は未夢のところまで駆け寄って話しかける。
「わぁ!・・・え?・・あ、・・・おはよう。
話すの・・・・すごく久しぶりだね。」
未夢が答える。
「ん?ああ、5年ぶりくらい?でっ?なんでそんなションボリしてんだ?」
翔が答える。
「・・・・・・・猫がいなくなっちゃって。」
未夢が悲しげに言う。
「・・・・猫?・・・自分のいるべきところに帰ったんだと思うよ。そんな顔されたら猫だって本当にいるべきところに帰れないぜ。」
翔はなんとか励まそうとする。
「・・・そうかな?・・・そうだよね。ありがとう、もう大丈夫!」
未夢が微笑んで言う。
「・・・・単純な奴。」
翔がぼやく。
「なに?どういう意味かしら?」
未夢が頬を膨らませて言う。
「(なんか、こっちの方がいいや・・・・・それに今までつまらないと思っていたのが嘘みたいに楽しい・・・・・なんか新しい生活かな。
・・・・これが本の本当の力だったりして。)」
翔は未夢と話しながらそんな事を思っていた・・・・。
そして未夢と微笑みを絶やさず話していた・・・・・・・・・。