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    長編小説

純愛・猫物語~魔術の書~

~猫の生活~

・・・・・・あれから何分か歩いて今、翔は未夢の家の前にいた。もちろん未夢に抱かれて・・・・。
「ふぅ、・・・どうしたものか・・・・俺はいったいなにをしてるんだか・・・。」
翔が訝しげな顔をする。
「猫ちゃん、ここが私のお家ですよー。」
未夢が微笑んで翔に話しかける。
「・・・なんだ、普通の家じゃねーか。」
翔がぼやく。
「さてとまずは体を洗いましょうね。」
未夢は家に入ってすぐに風呂場に向かった。
「まぁこんだけ汚れてるんだし当然か。」
翔がありがたそうに言う。
「・・・私も結構濡れちゃったし一緒に入ろうね猫ちゃん。」
未夢が微笑みながら言う。
「ばっ、馬鹿か!そんな事出来るわけねーだろ。」
翔は少しあせった様子で言う。
「ん?やっぱ猫はお風呂嫌いなのかなー?」
未夢は暴れる翔を見ながら困った顔で言う。
「俺的に風呂は好きだけど女と入れるわけないだろ。てかさすがにやべーってば!」
翔はさらに暴れた。
「・・・じゃぁしかたないから洗面所で軽く洗おうか?猫とお風呂は入るの夢だったのに。」
未夢が少し残念そうな顔で言う。
「くだらん夢持てんじゃねーよ。・・・それならまぁいいか。」
「あっ、暴れなくなった。人の言葉わかるのかなー?賢い猫拾っちゃった。じゃあさっそくあらうね。」
笑みを浮かべながら未夢が言う。

*2*
・・・・・・・体を洗われた後、未夢はずっと何かを考えてるようだった。
「・・・・・うーん・・・どうしよう。」
未夢が深い溜息をつく。
「ふぁー・・・退屈だ、外でも眺めてようかな。」
翔がそういった瞬間だった。
「あっ、そうだそれに決定!」
未夢が突然叫ぶ。
「猫ちゃん、ずっと猫ちゃんじゃ可哀想だから名前考えたの。」
未夢がなぜか嬉しそうに言う。
「そっか、名前かー。こいつのセンスがわかりそうだな。」
面白そうに翔が言う。
「じゃーん!発表します!名前は・・・・ポチに決定いたしました。」
未夢はどうよといわんばかりの顔で翔をみる。
「・・・馬鹿だ。こいつは最強の馬鹿だ。なんでポチなんだよ・・・ポチって犬につける名前だろうが・・・・。確かにふざけ半分でポチとか猫につける奴はいるとか聞いたことあるがここまで真剣な顔してつける奴がいたとは・・・。せめてたまにしてほしかった。」
翔は頭の中に色々な考えがよぎった。
「あれ?気に入らなかったのかな?・・・やっぱフランソワーズとかペナチョーンとかパトラッシュの方がよかったかな?」
未夢が少し残念そうに言う。
「・・・・意味わかんない。・・・・ポチがいいです。お願いだからポチにして。」
翔がワンテンポ遅れて嬉しそうに走り回る。
「やったー!よろこんでる、よろこんでる。」
未夢が嬉しそうな顔をする。
「・・・・それにしてもさすがに女らしい部屋だな。ぬいぐるみとかあるし。」
翔が改めて部屋を見渡す。
「・・・・部屋・・気に入ってもらえたかな~。」
未夢がそれに気づいて言う。
「・・・まぁいいか、猫らしく窓際で寝てよっと。猫は寝るのが仕事だからな、楽でいい。」
翔が窓際で寝始めると一匹の別の猫が現れた。
「おい、お前見かけない猫だな。」
突然その猫が翔に話しかける。
「わぁ!なんだ?・・・そうか猫だから猫の言葉もわかるんだ・・・ビビッター・・。」
翔が驚いた様子で言う。
「・・・・お前もうカン様に挨拶したのか?」
猫が翔に聞く。
「・・・カン?様~??なんのことだ?」
翔が聞き返す。
「お前、引っ越してきたばっかなのか?まだならちょうど明日、深夜3時に中央公園で集会があるからこいや。その時挨拶すればいい。」
猫は淡々と話を進める。
「集会?挨拶?なんのことだ?」
翔がまた聞き返す。
「・・・お前本当に猫か?・・・親になにを教わってきたんだ?それともペットショップの猫?・・・」
猫が疑問に思い始めたらしく翔に聞く。
「え?あ・・・いや、最近ペットショップから買われたばっかで猫界のことがさっぱりで。」
翔はあせっていいわけをした。
「・・・・ふーん、そうか、でもここまで猫界を知らん奴も珍しい。まぁ明日の集会で色々教えてやるよ。新人が送れんじゃないよ。」
猫はそれを言って去っていった。
「・・・ポチ、なにを話してたの?お友達?すごいねー、もう会いにきてくれるなんて。」
未夢が感心して言う。
「この女はマジで馬鹿だ・・・」
翔は飽きれた様子で言う。
「・・・そろそろご飯にする?まだちょっと早いかなー?」
未夢が突然聞く。
「そんなのいつもの自分の生活リズムでいいだろ。いちいち猫に合わせんなよな・・・そういえばさっきからなんでも聞いて、自分の考えを少しはつらけよな。」
翔はさらに飽きれた様子で言う。
「・・・・・さすがに猫の言葉はわからないけどなにやらご飯にしても良いような顔なのでご飯にしようね。」
未夢が言う。
「・・・・そんな顔してたか?・・・勘が鋭いなー。
・・・・・そういえばこいつの親はいないのか?勝手に猫とか飼っていいのかな?」
翔は親がいないことに気づいて言う。
「・・・・・あっ!親の写真か?・・・嘘だろ、てことは親は・・・。」
翔は親の写真を見つけた後その写真のおいてある場所を見て驚きを隠せないでいた。
写真は仏壇の上においてあったのだ。
「・・・・仏壇なんかじっと見て変わった猫だねー。それとも写真?
・・・あの写真お父さんとお母さんなんだ。小2の時に事故で死んじゃってね・・・。」
未夢はすごく悲しそうな顔をして声を少し震えさせて言う。
「・・・・小2・・・俺と同じ時期にか・・確かこいつとは小学校の時から同じクラスだったけどそんなこと一度も聞いてない・・・それにそんな顔も一度も見たことがない・・。」
翔はえらいなーと思いながら言う。
「へへっ、ポチにそんなこと言っても意味ないね。じゃあ腕を振るってご飯作るね。」
未夢が微笑んで言う。
「・・・・あんな馬鹿にまともな飯が作れんのか?」
翔は心配そうに見ている。

*3*
・・・・・ご飯ができたらしく未夢は翔を呼ぶ。
「・・・・それなりに料理はできるんだな。」
翔は感心して言う。
「どう?美味しい?」
未夢が心配そうに翔を見る。
「普通だよ普通。
言葉なんてわかんないだろうが・・・・・。」
翔は正直に述べた。
「・・・・好きでも嫌いでもないって感じだね。」
未夢が言う。
「・・・まただ・・・こいつ猫の心が読めるのか?なんでここまで正確に俺に言う事がわかるんだ?・・・・感受性が高いっていうのかな、こうゆうのを。」
翔は驚いたような感心するような複雑な思いで言う。

ご飯を食べてから何時間が経って既に12時をまわった。
「・・・・さすが女、一通りのTV番組を見ますか。俺なんてTVなんて久しぶりにみたよ。」
翔が暇そうに言う。
「・・・あんま人懐っこくない猫だね。」
CMに入って未夢が翔に話しかける。
先程未夢が翔を膝におこうとして暴れられたのがショックだったのか悲しそうな顔で言う。
「・・・・いきなり膝に乗せられたらビビるわ!」
翔がなぜかあせって言う。
「・・・オスだね。別に恥ずかしがらなくてもいいのに。」
笑いながら翔に言う。
「・・・たく、なんなんだ?なんで猫にここまで楽しげに話し掛けれるんだ。」
翔は飽きれて言う。
「あっ!もうこんな時間、寝なきゃ。・・・一緒に寝ようね。」
翔をベットに抱いて連れて行っく。
「ちょ、簡便!」
また、暴れる翔。
「今度はだめだよ、一緒に寝るの。」
そういって翔を抱いて寝ようとする未夢。
「・・・・しかたない、諦めるか。なんでここだけ引かねーんだよ。」
翔は諦めておとなしくする。


―つづく―

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