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    長編小説

~Anoyher World~


僕たちが西を目指して旅を始めてから一週間が経っていた。
僕たちは今、一つの町についていた。
「なかなかいいところだな。」
龍魔さんが満足げに言う。
確かにここはいいところです。僕も心が躍るような気分になります。
「・・・・・つまらん。」
・・・・・神児さん?何を言い出すんですか。こんな素晴しい町に来てつまらないって・・・どの辺がお気にめしませんか? 「何がつまらないんですか?」
僕はとりあえず聞いてみる事にした。
「何も起きない・・・面白ハプニングとかはないのか?」
ありません。てか、なくて良いです。何を期待しているんですか。
「まぁここからは自由行動な。夕方またここに集合と言うことで。」
龍魔さんはそう言うと、さっさとどこかへ行ってしまいました。
僕も神児さんと一緒にいると体力が持たないので逃げる事にしました。
「じゃあ僕も気になるところがあるので行きますね。」
僕はそう言ってさっさと神児さんから逃げます。これで夕方までは平和です。
さてと・・・・僕はどこに行こうか。
とりあえず周りを見回してみる。
そして発見。なにやら面白そうな所、そして次は美味しそうな所、さらに芸術的なものが多々置いてある所。やっぱ楽しいところが沢山ある町です。良い町です。
僕はいろいろな所に行ってとても有意義な時間を過ごしました。
そう・・・この後すぐまでは・・・・。
「えっと・・・そうだ、次はあそこの小間物屋で龍魔さんたちに何か買っていってあげようっと。」
僕は小間物屋に一直線に向かっていって・・・ギリギリで引き返しました。
危なかったです。もう少しで神児さんに合流しちゃうところでした。いつ何に巻き込まれるかわかりませんからね。
「あっ!豚だ。猪八戒がいるぞ!すげぇー。」
神児さんの意味不明な言葉が聞こえてきます。
恥ずかしい・・・本当に恥ずかしいです。神児さん・・・馬鹿ですね。
「おっ。秋凪~、見てみろよ!猪八戒がいるぞ。すげぇーぞ!この町に猪八戒が来てんだ。」
神児さんに見つかったぁー。最悪です。何が猪八戒ですか。そんなの居るわけないじゃないですか。何を言って・・・・・るん・・・ですか・・・。
もっと最悪です。神児さんが大爆笑しながら指をさしている方角にいるのは、失礼ですがわかりやすい言い方をしますと・・・太ってらっしゃる少し豚に似ている・・・方です。
「秋凪、本当に猪八戒だろ?いやぁー、猪八戒さん。会えて光栄です。」
神児さんは必死に笑いを堪えながら、神児さんに猪八戒といわれている可哀想な方に手を差し伸べ握手を求めています。
「・・・・てめぇー・・・殺されたいのか?」
えっと・・・メンドクサイのでもう猪八戒にしますが、猪八戒さんが何やら怒っています。まぁあたりまえですが。
「あ、あの、すいません。僕の連れの馬鹿が失礼な事をしたみたいで。本当に申し訳ありません。すいません。」
僕は神児さんと猪八戒さんの間に割り込み、必死に謝罪をしました。
「俺は馬鹿じゃないぞ。しかも猪八戒と仲良くなろうとだな―――」
「猪八戒とか言わないでください!いくら少し豚に似て――っ・・・・」
しまった!僕としたことが失態だ。つい思ってもないこと・・・じゃないですが、つい口を滑らせてしまいました。最悪です。
「ほらやっぱ猪八戒じゃねぇーか。」
ちょっと・・・神児さん、それ以上はまずいですって。
「てめぇーら・・・・舐めやがって。もう許さないぞ。俺の刀の錆にしてやる。」
ぁあ・・・猪八戒さんがキレてしまった。
「・・・・まぁてめーは可愛いからな。俺の家来になるなら許してやるぞ。」
はい、またそれですか。この腰に帯刀してあるものが見えないんですか?僕は男です。毎度毎度なにをどうしたら間違うんですか?いい加減にしてほしいです。
「こいつはやらんぞ。俺にとっては大切な存在だからな。」
神児さん。僕の事をそんな大切に・・・僕は嬉しいですよ。
「なんだ?こいつとデキてるのか?」
猪八戒さんが意味深げに小指を立てて言ってます。だから僕は男なんですよ。いい加減に気づいてください。
「そう・・・こいつは俺の大切な荷物持ちだ。確かに俺の中で、ちょっと銭やれば荷物持ってくれるかなって計算が出来ている。よく見破ったな。」
何言ってんですか?てか荷物持ちって・・・。前言撤回です。全然嬉しくないです。
「なになに?女のために二人の男が命をかけた戦い。妬けるわぁ。」
知らない女性が突然現れました。
どなたでしょうか・・・。
「惨めですね。」
また知らない女性が現れました。
「てめー・・・荷物持ちだと。もうゆるさねぇー。」
ぇえ!?そこでキレるんですか?意味不明です。僕は男なんですってば。
「惚れた女のためにキレる。青春だなぁ。」
「甘酸っぱい思い出ね。」
・・・・この方たちは・・・さっきから何を言ってるんでしょう。
「あの・・・僕、男なんですけど。」
僕はとりあえず知らない女性に訂正を申し出ました。
「えっ?キミ男なの!?」
そんなに驚く事じゃありません。どう見ても男でしょうが。
「私は気づいてましたけどね。」
もう一人の女性がニヤケて言います。気づいていたならみんなに教えてくださいよ。
「可愛いー!」
何故!?僕は突然、女性の方に抱きつかれました。もう考えるのもメンドイです。とりあえず意味不明のまま無視しておきます。
「おい!そこの奴ら。俺様を舐めてんじゃねーよ。てめぇーら全員こっちにこいや!」
猪八戒さんが僕らを見ていてムカついたらしく、お呼び出しです。
「猪八戒は忙しいなぁ。あっちこっちに怒鳴ってて。」
神児さんは飽き始めたのかメンドクさそうに言ってます。
「プフッ・・・・ちょ・・・猪八戒。フフ・・アハハハハ」
女性の一人が爆笑を始めてしまいました。その気持ちはわからなくもないですが・・・今はまずいでしょうに・・・・。やばいですって。
「彼の前世は豚かしら。」
いえいえ、何を言い出すんですか。本当に殺されますよ!?なんなんですかこの方たちは。神児さんが分身したみたいです。
「てめぇー!!もういい。てめーら全員、皆殺しだ!」
猪八戒さんがついに刀を抜いて・・・完全にキレてしまったようです。
「まずはてめーだ!銀髪。」
ぁあ、神児さん目掛けて一直線です。神児さん、今日は龍魔さんいないんですよ。まずいです。
「・・・・動きが単純だぞ、猪八戒。」
神児さんはそう呟くと、想像もつかない驚きのスピードで猪八戒の刀をかわしました。
「・・・・凄い。神児さんて本当に弱くなかったんですね。」
僕は思わず呟いてしまいました。
「おいおい、猪八戒って弱いんだな。がっかりだ。」
いえ、彼は猪八戒じゃないですから。ちょっと太った豚似の男性ですから。豚似というのは失礼な表現ですが。
「俺は猪八戒じゃねぇー!!」
ぁあ、ついに自分でそこに突っ込みをいれてしまった。やはりそこは譲れないんですね。
「もう飽きた。」
神児さんはそんな事をいいながら、猪八戒さんを一刀両断にしてしまいました。
「すっごーい!強いんだね。」
さっきの女性の方が拍手をしながら言っています。
「誰だ?」
神児さん・・・褒められてるのにそれはないでしょうに。
「申し遅れました。私は浅倉可奈子っていいます。可奈子って呼んでください。」
「その可奈子がなんの用?」
その言い方はちょっと酷いんじゃ・・・・神児さんて人の事考えないんですかねぇ。
「キミの名前は?」
「白雲神児。」
でました・・・要点を究極に圧縮した自己紹介。
「神児っていうんだ。強いねキミ。」
「荷物持ちを守るためだ。」
僕は荷物を持ちませんからね。維持でも。
「荷物持ち?」
「たぶん僕の事です。いえ確実に僕です。」
僕は神児さんに変なことを言われる前に名乗る事にしました。
「なに?二人は知り合いなんだ。なんか面白いコンビだね。」
どの辺が面白いのか不明ですが突っ込まない事にします。そして、コンビじゃありません。
「えっと・・・河井秋凪っていいます。よろしくです。」
「へー、秋凪くんかぁ。やっぱ可愛い!」
また抱きつかれました。なんなんでしょうかこの方は。最悪です。
「僕は男ですよ。」
「うん。だね。」
はい、会話のキャッチボール失敗。神児さんが一人増えたみたいです。
「それで、あなたのお名前は?」
ぼくはもう一人のおとなしそうな方に聞く。
「上条優希です。あなたの運気の強さに引き寄せられて。」
・・・・まぁ少し変わってますが、普通の人のようで安心です。
「・・・・・・暇だったら俺たちと旅をしないか?」
神児さんがまた唐突に言い出しました。またそんな突然でなに言うんですか。
「いいよぉ~。そのつもりでお近付きになったんだし。」
「意味がわかりません。」
僕はついつい突っ込みをいれてしまいました。
「優希が一緒に旅をすれば面白い事があるっていうから。」
優希さんが言うからって・・・・。
「優希はこれでも陰陽師なんだよ。優希の助言はよくあたるからね。」
・・・・・はぁそうですか。
「って陰陽師!?まさか・・・あの陰陽師ですか?」
「そう、その陰陽師。」
・・・・なんか意味不明な会話ですが・・・とりあえず凄い人か仲間に加わったみたいです。
でも・・・僕も人の事言えませんが・・・なんか凄い軽く仲間が増えますね・・・。ゲームのロープレとかだったら、絶対に売れませんね。てか、ストーリー上問題ないんでしょうか?もう意味不明過ぎです。
「ぉお、こんなところにいたのか。そろそろ宿を探すぞ。」
龍魔さん合流です。これでみんなそろいました。
「もうそんな時間か?」
神児さんは何も気にしていないんですね。
「ん?誰だ、こいつら。」
「さっき知り合った方たちで、何やら一緒に旅する事になりそうです。」
僕はさっき起きた出来事を話す。
「そっか。俺は藤堂龍魔だ、よろしく。」
龍魔さん・・・・何も突っ込まないんですね。きっと慣れてるんですね。
そして、僕たちは今日を過ごす宿を探して一日を終えることになった。
今後、僕にとってもっと疲れる日々があることは・・・・想像は出来ましたが・・・考えないことにして一日が過ぎていくのを見届ける事にしました。


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