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    長編小説

~神の異名~

―序章―

**県の南西に位置する場所にある桜海大学付属高校、そこに通う生徒の一人が
紫呉隆一(しぐれたかいち)だ。
桜海大付属は偏差値が高いわけでもなく低くもない、つまり普通のレベルの高校なのだ。
しかし、桜海大付属は毎年募集者数を大幅に上回るほど人気があった。それは桜海大付属はそれなりの設備が整った寮があり校舎も改装したばっかのキレイな校舎だからだろうと言われている。
そんな高校に通う紫呉は今年で2年になる。彼、紫呉隆一は桜海大付属では誰もが知る有名人だった。
紫呉は学校では神の頭脳を持つ男と言うあだ名があった。他にも悪魔の口などいろんなあだ名があるようだが神の頭脳を持つ男が一番ピッタリとマッチしているらしくみんなそう言っているようだった。そして、容姿端麗ということもあってかそれなりにモテているようだった。
紫呉になぜそんなあだ名が付いたかというとそれは常人じゃないものがあるからというのは誰でもわかるだろう。しかし紫呉は予想を超えている。常人じゃない存在感、そして人並み外れた発想力がある。
前に紫呉に同じクラスの男子が「お前ってどうしてモテルのに誰とも付き合わないんだ?」っと何気なく聞いた事があった、紫呉はすぐさまこう答えていた。
「まず、俺は恋愛というものがそれほど大事だとは思っていない。
恋愛というのは所詮は人間のもつ所有欲の延長でしかない。もし所有欲を人に抱いたとしても決して他人を自分のものにできるはずがない。といっても人には決して論理、学問では言い表せない感情などが数多くある、それの一つが恋愛といってもいいだろう。俺はまだ論理外の感情は感じた事がないがいつか自分でもどうしようもない時がきたら考えるかもしれないな。ついでに――――。」
紫呉が淡々と話しを進める中、紫呉に質問した男子は失敗したという感じの顔をしてもういいっと強く話を打ち切っていた。
この物語の主人公はもちろん彼、紫呉隆一である・・・・・。


―1―
時刻は12時50分を少し過ぎたあたり
ちょうど昼休みで生徒たちは自分の好きなことをやっている。
そんな中、紫呉は学校の中庭で静かに一人昼飯を食べていた。
そして昼飯も食べ終えて校内に入り廊下を歩いているとガシャーンというガラスがわれる音が聞こえてきた。
「あなたがわったんでしょ!?」
「違います・・・。」
ガラスがわれて廊下にガラスが飛び散っているすぐ目の前で先生に一人の女子生徒が怒られていた。何やらその女子生徒が疑われてるようだった。
「本当に外から石が飛んできてわれたんです。」
「またそうやって嘘をついて!外から石が飛んできたならどうして外にガラス片が落ちてるの?外から石が飛んできたならその勢いで内側にガラスが飛び散るでしょうが。」
「でも本当にやってません・・・。」
「言い訳は聞きたくありません!」
先生は完全に女子生徒がやったと思いかなりの形相で怒っていた。女子生徒も必死に言い訳をするが全て切って捨てられていた。
「まぁ待て彼女がやったと決め付けるにはまだ早いぞ。」
紫呉は先生と女子生徒の間に入って会話を止めた。先生は関係ない人は口を突っ込むなと言わんばかりに紫呉を睨みつける。
「知らないのか?ガラスには弾力があるんだ、だから物がぶつかるとたるみもとに戻ろうとする力が働く。それはわれる時も同じだその力のせいでガラスは両方向にはじけ飛ぶ。
これをブローバック現象っていうんだ、外から物がぶつかったと言うなら外側にガラスが飛び散ってっても不自然じゃない。」
紫呉は淡々と意見を述べる。それに先生や疑われてた女子生徒などその場にいた者全員が沈黙していた。
「彼女は犯人じゃない。その理由は他にもある、まずガラス片の飛び散り方だ。
こんなに広く遠くまで飛び散るにはそれなりの勢いが必要になる。かといって内側からじゃ勢いをつけて石をぶつけるにも限度があるからこれは確実に外から何者かが石をぶつけた事になる―――。」
紫呉は気にせず淡々と進める。
「わかった・・・わかりました。」
女子生徒を怒っていた先生が呆然とした顔で紫呉に言う。紫呉はその事をまったく気にせずその場を立ち去っていった。
そして、その事はすぐに噂になる。
「あれが神の頭脳を持つ男か・・・さすがに凄いね」
そんな事があちらこちらで聞こえてくる。
そしてその噂を聞いていた一人の男が呟く。
「またも神に近づいたか。」
そう呟く男は紫呉と唯一張り合えるだろうと言われる男・・・名前は近藤和真(こんどうかずま)だ。彼は唯一紫呉と対等に位置するといわれながらも紫呉とは幼稚園からの付き合いになる言わば紫呉とは親友になる。
そんな和真は自分では紫呉にはまったく敵わないと思っているようだった。



昼休みも残り5分くらいで終わりだろうという頃に紫呉は教室に戻る途中に和真に会っていた。
紫呉と和真は何を話すでもなくクラスが同じからだろう、一緒に教室に戻ることになった。
そして、教室に戻ると山岸浩介(やまぎしこうすけ)が突然話し掛けてきた。
「おいおい、紫呉!これ見てよ。」
浩介はそういうと手に持っていた感熱紙のような紙5,6枚を紫呉の机の上に並べておいた。
そこには見ただけで目眩がおきそうな不気味な文字がビッシリと書き込まれていた。
「・・・・これは?」
紫呉と和真が同時に同じ言葉を口にした。


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